コンテンツにスキップ

アイヌ語入門 2

提供: ウィキバーシティ

ではさっそく、文を声に出して読んでみましょう。

文 I-01

[編集]

Poo: Irankarapte,anun.

Anun: Irankarapte.

Poo: Makanak e=iki siri an?

Anun: Yuk a=tura kusu an.

Poo: Hemanta e=tura yuk?

Anun: Ku=ipe kusu ne.

Poo: A=erampew.

Anun: Yuk kamuy ne.

Kotan a=iyomante wa a=kor pirka.

意訳:

子供:こんにちは、おじいさん

おじいさん:こんにちは。

子供:あなたは何をしているの?

おじいさん:鹿を捕まえてるところだよ。

子供:なんで鹿を捕まえているの?

おじいさん:食べるためだよ。

子供:可哀想。

おじいさん:ちゃんと供養しているんだよ。鹿もカムイだからね。

単語一覧

[編集]

単語を確認しましょう。

今回の単語はすべて頻出なので、できるだけ覚えておくのが良いでしょう。

その中でも、特に覚えておくべき超重要単語は、★をつけておきます。

  1. poo 子供
  2. anun おじいさん
  3. irankarapte こんにちは [i-rankarap-te 人に・あいさつする・させる] ★
  4. makanak どう・どのように・何を★
  5. e= あなた(人称接辞)★
  6. iki 〜をする
  7. siri する・している様子
  8. an ある・いる★
  9. yuk 鹿に行く
  10. tura 釣れる・狩る
  11. kusu 〜のために・〜ので
  12. hemanta なんで★
  13. ku 私(一人称単数主格)★
  14. ipe ものを食べる・食事する・ 食べて(生きて)いく・ (名詞として)食べること、・食事。
  15. ne 〜だ★
  16. a= 私は★
  17. erampew 可哀想だ
  18. kamuy カムイ
  19. kotan 村
  20. iyomante 熊送りをする(転じて供養をするという意味で利用)
  21. wa 〜から
  22. kor 〜を所有する
  23. pirka 良い

本文解説

[編集]

Poo: Irankarapte,anun.

[子供]: [こんにちは] [おじいさん]

Irankarapte イランカラㇷ゚テは、広く挨拶として利用される言葉です。

Anun: Irankarapte.

[おじいさん]:[こんにちは]

Poo: Makanak e=iki siri an?

[子供]: [何を] [あなた-する] [いる] ?


Anun: Yuk a=tura kusu an.

[おじいさん]: [鹿] [私は=狩る] [ので] [している]

Poo: Hemanta e=tura yuk?

[子供]:[なんで] [あなた=狩る] [鹿]?

Anun: Ku=ipe kusu ne.

[おじいさん]:[私は=食べる] [ために] [〜だ]

Poo: A=erampew.

[子供]:[私は=可哀想]

Anun: Yuk kamuy ne. Kotan a=iyomante wa a=kor pirka.

[おじいさん]:[鹿] [カムイ] [である]

[村] [私達は=熊送りをする] [から] [私は=捕まえる] [良い]

フレーズの確認

[編集]

Irankarapteだけで、こんにちは。という意味になります。

Makanakは、英語のWhatと同じ働き、

Hemantaは、英語のWhyと同じ働きをします。

e=やa=、ku=などは、人称接辞といい、その言葉がどんな人と関係あるのかを示しています。

an[している]や、ne[〜だ]はよく出る単語なので覚えておきましょう。

活動

[編集]

今回の活動では、作文をしてみましょう。

熊 kimunkamuy キムンカムイという単語を使って、次の文を書いてみましょう。

おじいさん:熊を捕まえてるところだよ。

子供:なんで熊を捕まえているの?






正答:

Anun: Kimunkamuy a=tura kusu an.

[おじいさん]: [熊] [私は=狩る] [ので] [している]

Poo: Hemanta e=tura kimunkamuy?

[子供]:[なんで] [あなた=狩る] [熊]?

ポイント:

1つ目の文、 [熊] [私は=狩る] [ので] [している] = 熊を私は狩るのでそうしている という意味になります。

一見すると日本語とは違う語順に思えますが、分類としてはSOVと日本語と同じです。

なぜ日本語と少し変わってくるかというと、アイヌ語は動詞中心の言語だからです。

このことについては、また説明します。

ミニテスト

[編集]

①次の文の意味を答えなさい。

  1. Irankarapte,anun.
  2. Makanak e=iki siri an?
  3. Yuk a=tura kusu an.

②次の単語の意味を答えなさい。

  1. ne
  2. ku
  3. kamuy
  4. pirka






答え:

1. Irankarapte,anun.

こんにちは、おじいさん

2. Makanak e=iki siri an?

あなたは何をしているの?

3. Yuk a=tura kusu an.

鹿を捕まえているところだよ。

1. ne

〜だ

2. ku

私(一人称単数主格)

3. kamuy?

カムイ

4. pirka

良い

まとめ

[編集]

このユニットの本文は、アイヌ語を学ぶうえで基礎的なことをかなりカバーしている文なので、単語と表現の仕方を合わせて完璧にしておきましょう。