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学校における環境教育

提供:ウィキバーシティ

このページは特に学校で環境教育を教えている、又は教えようとしている先生方に参考になればと考えます。

環境教育

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地球ではさまざまな環境問題が発生している。

環境教育とは、環境や環境問題について関心を持ち、理解を深めることである。更に詳しくは、環境保全や問題解決に向けて知識だけではなく認識、技能、評価能力、態度、参加を育成していくことである。

学校での環境教育の基礎要素

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  • 人間と環境との関わりに関するものと、環境に関連する人と人との関わりに関するもの、その両方を学ぶことが大切であること
  • 環境に関わる問題を客観的かつ公平な態度で捉えること
  • 豊かな環境とその恵みを大切に思う心を育むこと
  • いのちの大切さを学ぶこと

各教科と環境教育

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各教科の目標は環境教育の目標と関連が深く、環境保全に関して各教科ごとに指導していくことが可能である。社会科、理科、技術・家庭科、生活科、保健体育科だけではなく、言語や数理、音楽といった科目も環境に対しての技能や態度を身につけることができる。また、児童会・生徒会活動、クラブ活動、学校行事といった活動でも集団の中での役割と責任を持ち、問題解決に必要な判断力等を養うことが可能であり、このような事から環境教育の目標と深くかかわりあっている。

また環境教育を進める留意点として、体験を重視すること、そして地域に根ざし、地域から広がるものであること、というような点がある。前者についてはただ環境について知識をつけるだけではなく、学習者が自ら体験し、課題発見、情報収集、解決策を考え理解するということを取り入れていくことが実際の行動に結びついていくと考えられる。後者についてだが、環境教育の中心というのは日々生活している身近な地域である。地域のネットワークや人々の協力を得つつ、積極的に活用していくことが大切である。

環境問題に関するテーマの例

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  1. 大気に関する環境問題
  2. 水や土壌に関する環境問題
  3. 自然環境に関する環境問題
  4. 化学物質に関する環境問題
  5. 廃棄物とリサイクル

環境教育の実践例

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環境教育の留意点で述べたように、体験を重視すること、地域の協力を得て行われている環境教育の例を挙げる。

企業における環境教育

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企業において、様々な環境教育が行われている。次に示すようなもののほか、シャープ[1]や東京ガス[2]で環境教育が行われている。

三洋電機の環境教育[3]
三洋電機では、三洋電機の社員が小学校を訪れ、「電池から地球環境を考えよう!」をテーマに出前授業(企業や教員が学校に行き研究の内容や関連したことを講義する)を行っている。授業の中では生徒が身近なものである電池から3R(Reduce, Reuse, Recycle)について学び地球環境の大切さについて考えるように取り組んでいる。クイズ形式で問題を問いかけたり、実際に実験を通して楽しく地球環境について学んでいる。現在に至るまで三洋電機が開発した繰り返し使える充電池「eneloop」を使っての授業は、104校(239クラス、8,060人)の小学校で授業を行ってきている。更に海外の日本人学校でも実施している。加えて三洋電機は、無料で教材を貸し出しており、出前授業で使用しているものと同じものを利用でき、教師用にも資料がある。このように三洋電機は子供たちへの教育活動を応援している。

学校における環境教育

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また国際規模で環境教育に積極的に参加している学校もある。全国の小・中・高等学校で行われている環境教育について都道府県、学校区分、分野別に調べる事ができるサイトがある[4]。事例として、埼玉県にある公立中学校を挙げる。

越谷市立富士中学校の環境教育[5]
越谷市富士中学校では環境に関する授業だけではなく、古紙のリサイクル、大学と共同での絶滅危惧種の研究と保護、そしてGLOBEプログラム[5]に参加している。GLOBEプログラムとは「環境のための地球学習観測プログラム」であり、国際的な環境教育のプログラムである。現在までに25か国、10,000校以上の参加学校と共同で地球環境の観測を行っている。こういった活動により身の回りの環境問題だけではなく,世界規模の環境問題に目を向け学習を発展していくことが可能である。

参考文献

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  1. シャープ(2008)[1]
  2. 東京ガス(2008).[2]
  3. 三洋電機(2008)三洋電機の環境教育(2020-07-20リンク切れ)
  4. 全国の小・中・高等学校における環境教育[3]
  5. 越谷市立富士中学校(2008.9.1)[4]