Wikiversity:研究の範囲
ウィキバーシティの方針 |
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研究活動 |
ウィキバーシティプロジェクトの計画は、ウィキバーシティ内で行われる研究の役割も含むものでした。多くの学術研究活動は、すでに公開された情報源にはまだ存在していないような新しい知識へとつながるものです。そのような研究を奨励し主催することによって、ウィキバーシティは一連の研究のためのガイドラインによって取り組まれる挑戦と潜在的課題に直面しています。ウィキバーシティの参加者は、ウィキバーシティの教育的使命を支持する幅広い学術研究活動に従事しなければなりません。しかしながら、全ての種類の研究がウィキバーシティに受け入れられるわけではありません。このページでは、ウィキバーシティに適した研究活動のタイプと、適さない研究のタイプについて示します。
二次的研究
[編集]既存の知識を学術的に評価すること(二次的研究、文献研究)は、多くのウィキバーシティの教育活動にとって不可欠のものとなっています。ウィキバーシティは、たとえジミー・ウェールズの言う「新たな叙述あるいは歴史解釈」という結果になったとしても、ウィキバーシティ参加者の学習目標の探求から生じる全ての二次的研究を促進し、奨励します。
全てのウィキバーシティ参加者は、信頼性が高く検証可能な情報源を参考文献として示すように求められます。二次的研究は、ウィキバーシティの参加者にとって基本的なスキルです。一部の文献調査は、新しいオリジナルな研究結果をもたらす進行中の研究プロジェクトにシームレスに統合されます。
独自研究
[編集]ウィキバーシティでは、いくつかの種類の独自研究プロジェクトが開始されています。一部のプロジェクトは内側に向かい、ウィキに基づいた学習コミュニティの原動力を探求します。多くの大規模な公開データベースが、現在オンラインで利用できます。一部のウィキバーシティ研究プロジェクトでは、ウィキバーシティ参加者がオンラインデータベースを探求し、他の人によって収集されたデータを使い研究を行うことを奨励しています。他のプロジェクトでは、ウィキバーシティの参加者に新しいデータの収集を呼びかけています。
以下は、ウィキバーシティの範囲内であると見なされ実施されている独自研究の例です。
ウィキそのものの研究
[編集]いくつかの独自研究の活動は、ウィキが学習をサポートするツールとしていかに利用できるかについて、内面的な分析を行っています。以下のプロジェクトはその一例です。
- 学習ツールとしてのウィキプロジェクト
このプロジェクトが取り組む課題は、「なぜウィキバーシティなのか?」です。言い換えれば、なぜウィキバーシティが存在するのか、そしてその存在は教育の世界にとって、そして私たちにとって何を意味するのか?ということです。ウィキバーシティは学習教材のリポジトリであり、共同作業や共同学習のための場であり、学習や教育について学ぶための場所です。そして、ウィキバーシティはこれらの意味するものをどのように、そしてどのような価値観で為し得るのでしょうか。
- ウィキの方法を学習できるようになるプロジェクト
学習ツールとしてウィキを使うことは、新しく発展的な社会慣習です。ウィキバーシティが成功するためには、ウィキを最大限に活用して学習する方法を学ぶ必要があります。このプロジェクトでは、ウィキを学習に使用する模範形を作ること、そしてウィキを学習に使用する社会慣習を洗練し、開発し、拡張させることを目的としています。
公開データを使用した研究
[編集]- 天文学プロジェクト
このプロジェクトには、天文学者がデータ分析をするために使用する方法と同じプロセスを通して参加者を導く活動があります。太陽系外惑星プロジェクトの参加者であれば、遠くの星を周回している惑星を見つけるために望遠鏡のデータを調べています。目的は、参加者が記録を比較して、探査プロセスを文書化し、太陽系外惑星に関する発展学習活動を創造する学習グループを創り出すことです。事前経験は必要ありません。参加者には開始方法が段階的に説明されます。
ウィキ参加者が収集したデータを使った研究
[編集]- 花時計プロジェクト
このプロジェクトの参加者は、野花や他の植物の開花時間を追跡してレポートします。花時計データは、園芸家や生物学者、そして様々な植物が開花している時期を記録する人々によって保管されています。このプロジェクトは、特定地域での植物の開花予想時期を説明するときに使われる地理的な「ゾーン」の地図を作るために、変則的なデータの影響を減らすことを試みています。
推奨されない研究
[編集]独自研究は多くの理由で行われていますが、その全てがウィキバーシティの使命と目的に適合しているわけではありません。以下はウィキバーシティの教育的使命と能力を超えた研究活動の一例です。
- 特定商品や政治家候補者を宣伝する「マーケティング」研究、あるいはウィキバーシティの教育的使命以外を目的とした研究
- プライバシー・ポリシーのようなウィキメディア財団の方針に反する調査
- 違法または非倫理的な研究
- 通常は倫理審査委員会(IRB)によって正式に審査される研究(例外:ウィキバーシティのサイト内で実施された研究活動を含む研究プロジェクトが、認定された研究機関のIRBによって最初に審査・承認された場合、そしてそのプロジェクトがIRBの承認した記録によって公開実施された場合には、ウィキバーシティに含めることが許容されます。)
研究を扱うためのプロセス
[編集]研究方針(研究とは何か、そのプロジェクトに何が適切なのか定義すること)の正確な性質を決定するのは、個々のウィキバーシティプロジェクトの内容次第です。特に小規模なウィキバーシティプロジェクトには、研究を行うための十分な準備(方針や参加者)が整っていないかもしれません。それゆえに、各ウィキバーシティプロジェクトはプロセスを明確にしなければなりません(プロジェクト立ち上げ前、またはその後できるだけ早期に)。
- どのような種類の研究を許可し、許可しないか
- 研究を扱うためのローカルプロセス
これらはベータ版の方針、または方針の一部をコピーや細部を変更したものである可能性があります。以下は、各プロジェクトがそのプロジェクトに研究を含むことを明確にするために最低限考慮しなければならない研究についてのガイドラインです。
レビュー
[編集]ウィキバーシティプロジェクトで独自研究を可能にするためには、(ピア)レビューの仕組みが整っている必要があります。提案し、議論し、修正し、必要に応じて削除することは基本的にコミュニティ主導のプロセスとなります。重要あるいは技術的な議論の場合には、審査委員会の関与が必要となるかもしれません。
タグ付け
[編集]どの種類の研究も「研究」としてタグ付けしなければなりません(例えばCategory:研究などのカテゴリを追加することによって)。研究を構成しているように見えても、適切なタグ付けがされていない資料は、サイトから削除される場合があります。
出版
[編集]ウィキバーシティに追加された研究は、自動的に「(本来の意味で)出版」されることはありません。そして適切なピア・レビューのプロセスがなければ、他のウィキメディアプロジェクト(ウィキペディア、ウィキブックスなど)の記事の出典として利用することはできません。
研究サポートにおけるウィキバーシティの役割
[編集]ウィキバーシティでの研究は、従来の研究方法を補完することを目的としています。ウィキバーシティは、研究プロジェクトにアプローチし協働する新しい方法のための試験的なプラットフォームを提供します。ウィキバーシティでは、学習とウィキメディア財団の目標を促進するような研究活動を調査しています。
適切な帰属
[編集]ウィキバーシティでなされた研究は、参加している研究者たちに適切に帰属させなければなりません。著者は明確にしなければなりません。中立的な観点(NPOV)の範囲外で研究する全ての参加者は、登録された利用者名を持ち、確認済みの電子メールアドレスを維持することが提案されています。
制限事項
[編集]研究プロジェクトでは、ウィキの使用制限を認識し、ウィキバーシティで提供される資源がどのように利用されているのかを詳しく説明すべきです。研究プロジェクトは、ウィキバーシティが以下のような仕組みとして利用されていることを呼びかけるべきです。
- コンテンツの共有
- コミュニケーション
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